春の健康 春は物憂い季節?

新しい年度になりました。
入学・新社会人など、この春からまったく新しい生活が始まる方もいらっしゃるでしょう。
不安もたくさんあると思いますが、充実した毎日になりますよう応援しています。

さて、本屋で、健康関連の書籍の書棚に一通り目を通すと、世の中にはこんなにたくさんの種類の健康情報が出回っているのかと驚かされます。

テレビやネットでも同じような情報がたくさん流されており、どれをどう信じたらいいかわからなくなってしまいます。

どの健康情報もある程度は精査され、一部の人には効果があると認められたものでしょう。
しかし、それを受け取る側の私たちは簡単に流されてはいけません。

あなたが真の健康を得るためには、あなたに合うきちんとした方法を「ぶれずに、長く」続けることが何より大事だからです。

この情報社会で、気になる情報に目をつぶるのは難しいかもしれませんが、決して流されない!という強い意志をぜひ持ち続けてください。

春は物憂い季節?

春は気候の変化だけでなく、転勤や引っ越し、入学などで環境も大きく変わることの多いこの時期。
あなたが思っている以上に、気力や体力がいつの間にか奪われているものです。

① ストレスから自律神経の乱れへ

ストレスと聞くと、イライラや憂鬱など気持ちの乱れから発生するもののようなイメージがあると思いますが、実は心だけで感じるものだけではありません。気温や気候の変化が激しい季節は、私たちの「体」にも大きなストレス=負担を与えています。

暖かくなって気持ちいい!と感じていても、変化自体が体に負荷をかけていることには変わりありませんので、ご自身でも気づかないうちにストレスは心身にたまっています。

そのような生活が続くと、体温調節を担っている自律神経はその変化に対応しきれず疲れてしまい、うまく働かなくなってきます。そして、自律神経のバランスが乱れると、さまざまな症状が出ます。たとえば5月病に通じる「倦怠感・無気力感」なども、緊張が続いているときは気づかないものの、ホッと一息ついたと同時に症状として現れたりして、なかなか油断ならないものなのです。

② この時期は肩こり多発!

自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があります。これらの単語はどなたも聞いたことがあると思います。どちらが良い・悪いではなく、体はその時の状況に応じてこの二つのバランスを取っています。たとえば良い眠りにつくときは副交感神経が優位に、危険を察知したりしたときは交感神経が優位になるのです。

上に書いたように、気温の変化が大きくて体にストレスを感じやすくなったり、環境の変化がたくさんあって神経がたかぶる状態が続いたりすると、本来ならばよいバランスを保っているはずの交感神経・副交感神経の関係が乱れ、交感神経が優位になってきます。すると、休んだつもりでも、疲れの芯が残っていたり、なんとなく寝にくさを感じたりして、肩や関節付近の緊張が残り続けます。この時期、肩こりの症状を訴える人が多いのはそのためです。

まず「無気力感」と「肩こり」をご紹介しましたが、自律神経の働きは、体全体に影響を及ぼす重要なものです。疲れがたまったと感じたり、忙しいなと思ったときは、後々のことを考えて意識的に休息をとり、リラックスするように心がけてください。